疲労回復にはなんといっても睡眠が有効です。睡眠効果を上げるにはどうしたら良いか調べてみました。
現代社会の疲労について分析してみる
「寝るのが一番!」などと良くいわれますが、そもそも疲労は、体内に老廃物が溜まったり、精神的なストレスによる緊張状態が長く続き、そろそろ休息をとらないと身体を壊してしまうよ!ということを知らせてくれる重要な警告であるわけです。
特に現代社会では、日中は職場に身を置いて、人間関係や責任感など様々なストレスを抱えて日々を過ごしています。プライベートではこれをうまく切り替えて発散できる人ばかりではないと思います。
また、家庭は家庭で様々な事情を抱えていらっしゃる方もいるのではないでしょうか?
そうなると人は一日中心身を緊張させて生活しているといえると思います。このような状況で感じる疲労感は、中枢性疲労や生理的疲労などと呼ばれ、一般的な肉体的疲労とは区別されます。
このように、現代では必ずしも肉体を酷使した疲労が多いわけではなく、先の中枢性疲労や生理的疲労になやまれている方が多くなっています。
睡眠が良いとわかっていても眠れないんです!
当院の患者様でも特にこのような疲労の問題を抱えている方は、睡眠が一番良いとわかっていても、よく眠れないという悩みも同時に抱えている方も多いように思います。
色々なことでモヤモヤしてなかなか寝つかれない、中にはお酒の力を借りて睡眠をとられる方もいらっしゃいますが、それは「よく眠れる」という感じがしているだけで、確かに眠りにつくまでの時間は短縮されるようですが、夜中に目が覚めたり、朝早めに目が覚めてしまったりと、深く質の良い睡眠はとれないようです。
となると自然な寝つきをどうやれば導けるかということになりますが、根本的な原理としては、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくできれば睡眠に入りやすくなります。
日中ストレスにさらされた身体は交感神経が優位な状態になり、それが夜になっても続くと寝つきが悪くなってしまいます。
手軽に副交感神経を活発にする呼吸法がおすすめ
副交感神経を活発にする方法として、手軽なものとしては呼吸法が多く呼吸法されていますし、当院でも睡眠にお悩みの患者様にお勧めしています。
呼吸のやり方には、腹式呼吸と胸式呼吸というのがあります。
腹式呼吸は一般的にゆったりとした深い呼吸法で、副交感神経を優位にし、胸式呼吸は一般的に早く浅い呼吸法で交感神経を優位にします。
副交感神経を優位にする腹式呼吸は、鼻で息を吸うときにお腹の下の方をふくらませる意識をします。そして息を吐くときには反対にお腹をできるだけへこませていきます。
腹式呼吸をすると、肺の下にある横隔膜が大きく上下運動します。この横隔膜付近に神経叢(しんけいそう)という神経が密集している場所があるため、吐く息を意識的にゆっくりとしますと、それが自律神経を刺激して、副交感神経が優位になってきて、気持ちがおちついてくるのです。
このようにいつでもどこでもできる呼吸法。特に寝る前には5分程度時間を取ってゆっくりやられるといいですね。明かりを暗くして寝床で行うのもいいと思います。今から出来ることなので、ぜひ試してみてください。
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